自衛隊共同の部隊改編実施 2022年3月17日
・自衛隊指揮通信システム隊廃止、「サイバー防衛隊」 新編(市ヶ谷)約550人、司令は陸将補に格上げ。
・中央指揮所運営隊:中央指揮所の管理運営を担当 。
・ネットワーク運用隊:防衛情報通信基盤の維持運営・通信監査を担当。
・サイバー防衛隊:防衛情報通信基盤のサイバー戦防護を担当。
サイバー防衛隊が支える日本の軍事情報ネットワーク
サイバー防衛隊は市ヶ谷防衛省A棟庁舎内で活動している。添付の図は「BMD統合任務部隊」の運用を示す。ネットワーク運用隊が防衛情報通信基盤の維持運営を担当し、日本の軍事情報ネットワークを支えている。同庁舎地下にある「中央指揮所」から「中央指揮システム」(CCS:Central Command System)を通じて陸海空自衛隊へ指揮・命令が伝えられる。黒線は指揮系統、緑線は防衛情報通信基盤を通じた作戦情報システムの連携、赤線は「JADGEシステム」情報の連携、青線は衛星通信・衛星情報・電波情報の連携を示している。
米軍と自衛隊との連携
陸上自衛隊は座間駐屯地の日米共同部で在日米陸軍司令部と連携していると思われる。海上自衛隊は横須賀基地内で自衛艦隊司令部を在日米海軍司令部と連携していると思われる。航空自衛隊は横田基地内の航空総隊司令部地下にある日米共同統合運用調整所で在日米空軍司令部が連携している。
衛星通信・衛星情報
自衛隊内の衛星通信は「きらめき」によるXバンド防衛通信システムが使用される。護衛艦隊の自衛艦は米海軍のMUOS通信衛星を使用し米海軍部隊との連携が行われている。米宇宙軍の早期警戒衛星の弾道ミサイル警戒情報は日米共有早期警戒情報(SEW )に基づき、米軍三沢基地の第一宇宙中隊 C分遣隊が運用するJTAGS (統合戦術陸上ステーション)を通じてJADGEシステムに連接していると思われる。
以上のように在日米軍と自衛隊との情報連携は精緻に行われており、軍事情報ネットワークのサイバー防衛の重要性はますます高まっている。
中央指揮システム(CCS:Central Command System)
防衛情報通信基盤(DII :Defense Information Infrastructure)
自動警戒管制システム(JADGE :Japan Aerospace Defense Ground Environment)
日米共同統合運用調整所
(BJOCC :Bilateral and Joint Operations Coordination Center)
MUOS通信衛星システム(MUOS :Mobile User Objective System)
日米共有早期警戒情報(SEW :Shared Early Warning)
統合戦術陸上ステーション(JTAGS :Joint Tactical Ground Station)
日米中露、4カ国の軍事力を図解で分析する計画です。記事中に誤りがあればご指摘いただければ幸いです。
「自衛隊の実力を知るための8枚のシート」
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- 陸上自衛隊の構造 2022/4/9
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- 海上自衛隊の構造 2022/4/13
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