米国宇宙コマンドの現在
・8/20 陸軍出身者が米国宇宙コマンド司令官に就任
ジョンW. ジェイ・レイモンド将軍は、2019年8月29日に宇宙コマンド司令官(Commander, U.S. Space Command)に就任し、同年12月20日に米国宇宙軍の最初の宇宙作戦部長となった。(CSO: Chief of Space Operations)フォース・プロバイダーとフォース・ユーザーを兼任していたが、今年8月20日に陸軍出身のジェームズH.ディキンソン将軍が米国宇宙コマンド司令官に就任し、デュアル・キャップ状態を解消した。
・7/24 米宇宙軍は3つのグループを解体し、9つのデルタを設立
2020/7/24、米宇宙軍は5つのグループのうち3グループを解体し、大佐が指揮する9つのSpace Deltaを設立した。各デルタの役割は、デルタ2宇宙ドメイン認識、デルタ3宇宙電子戦、デルタ4ミサイル警告、デルタ5コマンドコントロール、デルタ6衛星ネットワーク運営、デルタ7宇宙諜報部隊、デルタ8GPS衛星通信の運営、デルタ9宇宙軌道戦である。デルタのミッションは明確で機動的である。
・米宇宙軍は3つのGarrisonという基地サービス組織を設立
米宇宙軍基地は3つのGarrisonという基地サービス組織を設立し、デルタとともに活動する。ピーターソン・シュライバーGarrison、バンデンバーグGarrison、バックリーGarrisonの3基地。デルタの上部組織ではなく、対等に基地サービスを提供する。
・宇宙コマンド、陸軍、海軍の宇宙組織を隷下に
統合軍(Combatant Command)としての宇宙コマンドの隷下に、陸軍の宇宙ミサイル防衛コマンド(SMDC/ARSTRA)、海軍の艦隊サイバーコマンド(10th Fleet)、空軍のISRとサイバー担当の第16航空軍(16 AF)を組み込んだ。宇宙軍の宇宙作戦司令部(SpOC)を中心に統合軍としての態勢が出来上がった。